ゲーミングPCを買いたいけど、
「サイズの違いがよくわからない」
「部屋に置けるか不安…」
とお悩みではありませんか?
この記事では、ゲーミングPCの大きさ(タワーサイズ)の違いと選び方について、BTOメーカーの実際のサイズデータや性能面の影響を踏まえて詳しく解説します。
ゲーミングPCの大きさとは|PCケースのサイズで決まる
ゲーミングPCの大きさは、PCケースのサイズによって決まります。
ケースはマザーボードやグラフィックボード、電源などすべてのパーツを収納する箱であり、ケースが大きければ大きいほど内部スペースに余裕が生まれます。
この内部スペースの違いが、搭載できるパーツの種類や数、冷却性能、将来的な拡張性に直結するため、ゲーミングPCを選ぶ際にはケースサイズが非常に重要な要素となります。
ゲーミングPCのサイズに明確な定義はない
ゲーミングPCのサイズには、実は業界統一の明確な基準がありません。
メーカーごとに「ミニタワー」「ミドルタワー」「フルタワー」といった呼称を使っていますが、どこからどこまでがミニタワーなのか、という境界線は曖昧です。
一般的には、ミニタワー、ミドルタワー、フルタワーの3つに分類されることが多く、本記事でもこの3分類を基準に解説していきます。
メーカーによって若干のサイズ差はありますが、この3つの分類を理解しておけば、自分に合ったサイズを選ぶ際の判断材料になります。
サイズの違いが性能と使い勝手に影響する理由
PCケースのサイズは単なる外見の問題ではなく、ゲーミングPCの性能や使い勝手に直結します。
ケースが大きいほど内部スペースに余裕があり、大型のグラフィックボードや複数のストレージを搭載できる拡張性が高まります。
また、内部スペースが広いとエアフロー(空気の流れ)を確保しやすく、パーツから発生する熱を効率的に排出できるため、冷却性能が向上します。
高性能なパーツほど発熱量が大きいため、冷却性能の高さは安定した動作に不可欠です。
一方で、ケースが大きくなれば設置スペースも必要になります。
デスク上に置くのか、床に置くのか、設置場所とのトレードオフを考える必要があるため、サイズ選びは慎重に行うべきです。
ゲーミングPCの大きさは3種類|ミニ・ミドル・フルタワーの特徴
ゲーミングPCは大きく分けて、ミニタワー、ミドルタワー、フルタワーの3種類のサイズに分類されます。
それぞれのタワーサイズには特徴があり、搭載できるパーツや冷却性能、設置スペース、価格帯が異なります。
ここでは、各タワーサイズの基本的な特徴を理解し、自分に合ったサイズの大まかなイメージを掴んでいきましょう。
ミニタワー|コンパクトで省スペース・価格も安い
ミニタワーは3つのタワーサイズの中で最もコンパクトなサイズです。
デスク上にも置けるほどのサイズ感で、設置スペースを取りたくない方に適しています。
価格面では比較的安価なモデルが多く、初めてゲーミングPCを購入する方や予算を抑えたい方にとって魅力的な選択肢です。
軽めのゲームやeスポーツタイトルをプレイする用途であれば、ミニタワーでも十分な性能を発揮します。
省スペース重視で、長期的な拡張を考えていない方におすすめのサイズです。
ミドルタワー|バランス型で初心者におすすめ
ミドルタワーは、サイズ・性能・価格のバランスが最も良いタワーサイズです。
床置きが一般的ですが、設置スペースは比較的コンパクトに収まります。
性能面では、ミドルレンジからハイエンドのグラフィックボードまで搭載可能で、幅広いゲームタイトルを快適にプレイできます。
BTOメーカーでは最も選択肢が豊富なサイズであり、各社の主力ラインナップが揃っています。
拡張性と設置スペースのバランスが良く、将来的なアップグレードにも対応しやすい点が大きなメリットです。
フルタワー|最高の拡張性と冷却性能を実現
フルタワーは3つのタワーサイズの中で最大のサイズです。
床置き必須で、かなりの設置スペースが必要になりますが、その分、圧倒的な拡張性と冷却性能を誇ります。
複数のグラフィックボード、大量のストレージ、大型の水冷システムなど、最高レベルの拡張が可能です。
内部スペースに余裕があるため、大型ファンや複数のファンを搭載でき、最高の冷却性を実現できます。
一般的なゲームプレイのみであれば、ミドルタワーで十分な場合が多いため、本当に必要かどうかを慎重に判断しましょう。
ゲーミングPCのサイズを具体的な寸法で比較
ゲーミングPCのサイズを選ぶ際には、実際の寸法を知っておくことが重要です。
カタログや製品ページに記載されている数値を見ても、実際の大きさがイメージしにくい方も多いでしょう。
ここでは、各タワーサイズの具体的な寸法データと、主要BTOメーカーの実際のケースサイズを紹介します。
設置予定場所の採寸をする際の参考にしてください。
各タワーサイズの高さ・幅・奥行きの目安
一般的な目安として、各タワーサイズのおおよその寸法は以下の通りです。
ただし、メーカーやモデルによって数センチ程度の誤差があるため、購入前には必ず公式サイトで正確な寸法を確認することをおすすめします。
タワーサイズ | 高さ | 幅 | 奥行き |
---|---|---|---|
ミニタワー | 約35~44cm | 約19~22cm | 約35~44cm |
ミドルタワー | 約46~50cm | 約22~23cm | 約44~49cm |
フルタワー | 約50~65cm | 約25~30cm | 約50~65cm |
注目すべきポイントは、ミニタワーとミドルタワーでは幅にあまり差がないことです。
主な違いは高さと奥行きにあります。
設置スペースを測る際は、特に高さと奥行きを重点的に確認しましょう。
主要BTOメーカーのケースサイズ一覧
実際にBTOメーカーで販売されているゲーミングPCのケースサイズを見ていきましょう。
ここでは代表的なメーカーの実際の製品サイズを紹介します。
メーカー | シリーズ | タワー種類 | 幅×奥行×高さ(mm) |
---|---|---|---|
ドスパラ | GALLERIA R-Series | ミニタワー | 220×440×425 |
ドスパラ | GALLERIA X-Series | ミドルタワー | 220×440×480 |
マウスコンピューター | G-Tune | ミニ~フル | モデルにより異なる |
パソコン工房 | LEVEL∞ M-Class | ミニタワー | コンパクト設計 |
パソコン工房 | LEVEL∞ R-Class | ミドルタワー | 標準サイズ |
設置予定場所を事前に採寸し、PC本体のサイズに加えて、背面の排気スペース(壁から5~10cm程度)を確保できるかどうかも確認しておくと安心です。
ミニタワーとミドルタワーどっちがいい?徹底比較
ゲーミングPCを購入する際、最も迷いやすいのが「ミニタワーとミドルタワーのどちらを選ぶか」という問題です。
両者は価格帯も近く、どちらも一般的なゲームプレイには十分な性能を持っているため、判断が難しいところです。
ここでは、価格、拡張性、搭載可能なグラフィックボードといった複数の観点から、ミニタワーとミドルタワーを徹底的に比較していきます。
価格・コスパで選ぶならミニタワー
初期費用を抑えたいのであれば、ミニタワーが有力な選択肢です。
ケースサイズが小さい分、製造コストが抑えられる傾向にあり、同じスペックでもミドルタワーより価格が安めに設定されていることが多いです。
軽いゲームやeスポーツタイトル(Apex Legends、Valorant、Fortniteなど)をプレイする程度であれば、ミニタワーでも十分な性能を安く手に入れられます。
予算重視で、すぐにゲームを始めたい初心者の方には、コストパフォーマンスの高いミニタワーがおすすめです。
ただし、将来的なパーツのアップグレードや拡張性は限定的になる点には注意が必要です。
拡張性・冷却性能で選ぶならミドルタワー
長く使いたい、将来的にパーツをアップグレードしたい、と考えるならミドルタワーを選ぶべきです。
ミドルタワーはATXマザーボードに対応しており、パーツの交換や増設の余地が大きいのが特徴です。
内部スペースに余裕があるため、エアフローが良好で冷却性能が高く、高性能なパーツを搭載しても安定した動作が期待できます。
数年後にグラフィックボードを最新のハイエンドモデルに換装したり、メモリやストレージを増設したりする際も、ミドルタワーなら作業が容易です。
初めてのゲーミングPCで、長期的に使い続けたい方や、段階的にスペックアップしていきたい方には、ミドルタワーが最適な選択といえます。
搭載できるグラフィックボードの違い
ケースサイズによって搭載できるグラフィックボードの大きさが変わります。これはゲーミングPCの性能を左右する最も重要な要素の一つです。
ミニタワーでは、ケース内部の高さや長さの制約により、ミドルレンジのグラフィックボード(GeForce RTX 4060、RTX 4060 Tiなど)までが一般的です。
一方、ミドルタワーではハイエンドグラフィックボード(GeForce RTX 4080、RTX 4090など)も搭載可能で、最新の重量級ゲームを最高画質で楽しめます。
プレイしたいゲームタイトルから必要なグラフィックボードの性能を逆算し、それが搭載できるケースサイズを選ぶのが賢い選び方です。
最新AAAタイトルを高画質でプレイしたいなら、ミドルタワー以上を選ぶべきでしょう。
ゲーミングPCの大きさ別のメリット・デメリット
各タワーサイズには、それぞれメリットとデメリットがあります。
ここでは、ミニタワー、ミドルタワー、フルタワーのそれぞれについて、客観的な評価を整理していきます。
自分にとって何が重要なのかを考えながら、各サイズの特徴を確認していきましょう。
ミニタワーのメリット・デメリット
- 省スペースで設置場所に困らない
- 価格が比較的安く、初期費用を抑えられる
- デスク上にも設置可能なサイズ感
- 持ち運びや移動がしやすい軽量設計
- 拡張性が低く、将来的なアップグレードに制約がある
- 冷却性能に限界があり、高性能パーツの搭載に不向き
- 大型グラフィックボードが搭載できない場合がある
- 内部スペースが狭く、パーツ交換の作業が難しい
ミニタワーは、コンパクトさと価格の安さを優先する方には最適ですが、性能を重視する方や長期的に使いたい方には不向きといえます。
ミドルタワーのメリット・デメリット
- サイズ・性能・価格のバランスが最も良い
- 拡張性が高く、将来的なアップグレードが容易
- 冷却性能が良好で、高性能パーツも安定動作
- BTOメーカーで選択肢が最も豊富
- 床置きが基本となり、デスク上設置は難しい
- ミニタワーと比べて価格がやや高め
- 設置スペースがある程度必要
ミドルタワーは、初心者に最もおすすめできるサイズです。
バランスの良さから、失敗しにくい選択といえるでしょう。
フルタワーのメリット・デメリット
- 最高レベルの拡張性を誇る
- 最高の冷却性能で安定動作を実現
- 複数GPU構成やカスタム水冷システムも搭載可能
- メンテナンス性が高く、作業がしやすい
- 非常に大きく、かなりの設置スペースが必要
- 価格が高く、初期投資が大きい
- 重量が重く、持ち運びや移動が困難
- 一般的なゲームプレイには過剰スペック
フルタワーは、ハイエンド志向の上級者や、動画編集・配信などクリエイティブ用途で使用する方に向いています。
一般的なゲームプレイのみであれば、多くの場合ミドルタワーで十分です。
冷却性能・排熱効率は大きさで変わる
ゲーミングPCの性能を長期的に維持するためには、冷却性能が非常に重要です。
高性能なCPUやグラフィックボードは動作時に大量の熱を発生させるため、この熱を効率的に排出できなければ、パフォーマンスの低下や故障のリスクが高まります。
ケースサイズは冷却性能に直結します。ここでは、ケースサイズと冷却性能の関係について技術的に解説していきます。
ケースサイズが小さいと熱がこもりやすい理由
ケースが小さいと、内部スペースが狭くなり、エアフロー(空気の流れ)が制限されます。
パーツ同士の距離が近いため、各パーツから発生した熱が互いに影響し合い、ケース内全体の温度が上がりやすくなります。
また、小型ケースではファンの数やサイズに制約があります。
大型ファンを搭載できなかったり、搭載できるファンの数が限られたりするため、十分な冷却能力を確保しにくいのです。
熱がこもった状態が続くと、CPUやGPUは自己保護のために性能を制限し、本来の性能を発揮できなくなります。
さらに、高温状態が長期間続けば、パーツの寿命が短くなるリスクもあります。
ミニタワーを選ぶ場合でも、冷却性能を意識したケース選びが重要です。
ハイスペックPCほど大きいケースが必要な理由
高性能なCPUやグラフィックボードは、その処理能力に比例して消費電力と発熱量が大きくなります。
たとえば、ハイエンドGPUのGeForce RTX 4080やRTX 4090は、動作時に大量の熱を発生させるため、十分な冷却スペースとエアフローを確保しなければ性能を十分に発揮できません。
大型ケースであれば、大型の冷却ファンや複数のファンを搭載でき、内部スペースに余裕があるため効率的なエアフローを実現できます。
ハイスペックなパーツを安定して動作させるには、それに見合った冷却環境が不可欠です。
具体的には、GeForce RTX 4080以上のグラフィックボードを搭載するなら、ミドルタワー以上のケースが推奨されます。
最高スペックを目指すなら、冷却性能の高い大型ケースを選ぶことが、長期的な安定動作への投資といえるでしょう。
拡張性の違い|将来のアップグレードを考える
ゲーミングPCを購入する際、現時点のスペックだけでなく、将来的なアップグレードの可能性も考慮することが重要です。
ケースサイズによって拡張性が大きく異なるため、長期的な視点でサイズを選ぶ必要があります。
ここでは、マザーボード規格やメモリ・ストレージの増設可能数の違いを見ていきます。
マザーボード規格の違い(ATX・MicroATX・Mini-ITX)
マザーボードには、サイズと拡張性の異なる規格が存在します。主な規格は、ATX、MicroATX、Mini-ITXの3種類です。
マザーボード規格 | サイズ(幅×高さ) | 拡張スロット | メモリスロット |
---|---|---|---|
ATX | 305mm×244mm | 最大7基 | 4~8基 |
MicroATX | 244mm×244mm | 最大4基 | 2~4基 |
Mini-ITX | 170mm×170mm | 1基 | 2基 |
各タワーサイズに対応するマザーボード規格は以下の通りです。
ミニタワーはMicroATXまたはMini-ITXに対応し、ミドルタワーはATXやMicroATXに対応します。
フルタワーはATXはもちろん、Extended ATXという更に大型の規格にも対応可能です。
拡張性を重視するなら、ATX対応のミドルタワー以上を選ぶべきです。
ATXマザーボードは拡張スロットが多く、グラフィックボードやサウンドカード、キャプチャーボードなど、複数の拡張カードを同時に搭載できます。
メモリスロット・ストレージの増設可能数
マザーボード規格が異なると、メモリスロットの数も変わります。
Mini-ITXは2スロット、MicroATXは2~4スロット、ATXは4スロットが一般的です。
将来的にメモリを増設したい場合、スロット数に余裕があるミドルタワー以上が有利です。
ストレージについても同様で、ケースサイズが大きいほど、搭載できるSSDやHDDの数が増えます。
ゲームデータや動画ファイルなど、大容量のデータを保存したい場合は、ストレージベイが豊富なミドルタワー以上を選ぶと安心です。
拡張性を考慮した選択をすることで、数年後にメモリやストレージを追加したり、グラフィックボードを換装したりする際も、新しいPC本体を買い直す必要がなくなります。
ゲーミングPCの大きさの選び方|3つのポイント
ここまで各タワーサイズの特徴を見てきましたが、実際にどのサイズを選ぶべきか迷っている方も多いでしょう。
ここでは、ゲーミングPCのサイズを選ぶ際の具体的な判断基準を3つのポイントに絞って解説します。
設置スペースを確認|高さと奥行きは要チェック
サイズ選びで最優先すべきは、設置予定場所のスペース確認です。どんなに高性能なゲーミングPCでも、設置場所に収まらなければ意味がありません。
測るべき寸法は、高さ、幅、奥行きの3つです。特に見落としがちなのが高さと奥行きです。
デスク下に設置する場合、デスクの高さや奥行きを正確に測りましょう。PC本体のサイズに加えて、背面の排気スペースとして5~10cm程度の余裕を持たせることも忘れずに。
デスク上に置くならミニタワー、床置きならミドルタワーやフルタワーという選択になります。
設置スペースが物理的に決まっている以上、ここは妥協できないポイントです。必ず事前に採寸してから購入しましょう。
用途とスペックに合わせて選ぶ
次に考えるべきは、プレイするゲームや用途に応じたサイズ選びです。必要なスペックから逆算してケースサイズを決める方法が効率的です。
- 軽いゲーム、eスポーツタイトル中心:ミニタワーでも十分
- 最新AAAタイトル、高グラフィックゲーム:ミドルタワー以上を推奨
- ゲーム配信、動画編集も行う:ミドルタワー~フルタワーが安心
- 将来的にハイスペックにしたい:ミドルタワー以上が必須
自分のプレイスタイルから必要なスペックを考え、それに見合ったケースサイズを選ぶことが、失敗しない選び方の基本です。
将来の拡張性を考慮するかどうか
最後に考えるべきは、将来的にパーツをアップグレードする可能性があるかどうかです。
拡張を考える場合はミドルタワー以上、拡張を考えない場合はミニタワーでも問題ありません。
初めてゲーミングPCを購入する方は、将来的な拡張性を重視することをおすすめします。
最初は控えめなスペックで購入し、数年後にグラフィックボードやメモリをアップグレードする、という使い方ができるからです。
一方、数年ごとにPC本体を買い替える前提であれば、ミニタワーを選んで初期費用を抑えるのも合理的な判断です。
長期的に使うか、短期で買い替えるか、自分の使い方を考えてサイズを決めましょう。
用途別おすすめのゲーミングPCサイズ
ここでは、用途別に最適なタワーサイズを具体的に提示します。
自分のゲームプレイスタイルや予算、設置環境と照らし合わせながら、最適なサイズを決定していきましょう。
軽いゲームメイン&省スペース重視ならミニタワー
Valorant、Apex Legends、Fortnite、League of Legendsといったeスポーツタイトルや、軽めのインディーズゲームをメインにプレイする方には、ミニタワーが最適です。
これらのゲームは高いグラフィック性能を要求しないため、ミニタワーでも十分快適にプレイできます。
コンパクトで置き場所に困らず、価格も抑えられるため、初めてゲーミングPCを購入する方や、予算を抑えたい方におすすめです。
■こんな人におすすめ
- 初めてゲーミングPCを購入する方
- 予算を10万円台に抑えたい方
- 部屋が狭く、設置スペースが限られている方
- 数年後に買い替える前提で、初期費用を抑えたい方

高性能ゲーミングPC&長く使うならミドルタワー
最新のAAAタイトルや高グラフィックゲームを快適にプレイしたい方、長期的にゲーミングPCを使い続けたい方には、ミドルタワーが最もおすすめです。
ミドルタワーなら、GeForce RTX 4070以上のハイエンドグラフィックボードも搭載可能で、最新ゲームを高画質設定で楽しめます。
拡張性が高く、数年後にグラフィックボードやメモリをアップグレードすることも容易です。
初心者に最もおすすめする理由は、サイズ・性能・価格のバランスが良く、失敗しにくい選択だからです。
BTOメーカーでも選択肢が最も豊富で、自分の予算や用途に合ったモデルを見つけやすいのも大きなメリットです。
■こんな人におすすめ
- 初めてゲーミングPCを購入する方で、長く使いたい方
- 幅広いゲームタイトルを快適にプレイしたい方
- 将来的にパーツをアップグレードしたい方
- バランスの良い選択で失敗したくない方
最高スペック&拡張性重視ならフルタワー
4K高画質ゲーミング、ゲーム配信、動画編集など、最高レベルのスペックを求める方には、フルタワーが適しています。
複数のグラフィックボードや大型の水冷システムも搭載でき、最高峰の拡張性と冷却性能を実現できます。
フルタワーは、上級者、クリエイター、配信者など、特殊な用途で使用する方向けです。
一般的なゲームプレイのみであれば、ミドルタワーで十分な場合が多いため、本当に必要かどうかを慎重に判断しましょう。
■こんな人におすすめ
- 最高スペックを求める上級者
- 4Kゲーミングや高リフレッシュレートを追求する方
- 動画編集やゲーム配信を本格的に行う方
- カスタム水冷システムを導入したい方
設置場所の注意点|床置きとデスク上どちらがいい?
ゲーミングPCのサイズが決まったら、次に考えるべきは設置場所です。
床置きとデスク上設置では、それぞれメリット・デメリットがあるため、設置場所選びのポイントと、それぞれの設置方法での注意点を解説します。
デスク上設置のメリット・デメリット
デスク上にゲーミングPCを設置する最大のメリットは、ホコリが溜まりにくいことです。
床置きと比べて高い位置にあるため、床に溜まるホコリの影響を受けにくく、PCケース内部への侵入も抑えられます。
また、メンテナンスがしやすく、LEDライティングを楽しめるなど、見た目の面でもメリットがあります。
PCケースのデザインにこだわりたい方や、RGBライティングを活かしたい方には、デスク上設置が向いています。
一方で、デスクスペースを圧迫し、作業スペースが狭くなるのがデメリットです。
ミドルタワーやフルタワーをデスク上に置くのは現実的ではなく、デスク上設置が可能なのは基本的にミニタワーのみです。
床置き設置の注意点|ホコリ対策が重要
ミドルタワーやフルタワーは、サイズ的に床置きが基本となります。
床置きのメリットは、デスクスペースを圧迫せず、大型ケースでも問題なく設置できることです。
ただし、床置きの場合はホコリが溜まりやすい点に注意が必要です。
特にカーペットや畳の上に直接置くと、ホコリの吸い込みが激しくなり、冷却性能が低下する原因になります。
- PCスタンドを使用して床から浮かせる
- 壁から5~10cm離して通気性を確保する
- 定期的にケース内部とフィルターを清掃する
- カーペットや畳の上には直接置かない
床置きでも適切なホコリ対策を行えば、長期間安定して使用できます。定期的なメンテナンスを心がけましょう。
ミニタワーやめとけと言われる理由
ゲーミングPCのサイズを調べていると、「ミニタワーはやめとけ」という意見を目にすることがあります。
なぜこのような意見があるのでしょうか。
ここでは、ミニタワーが否定的に言われる理由を客観的に整理しつつ、実際にはミニタワーでも問題ないケースについても公平に解説します。
拡張性の低さ|パーツ交換が難しい
ミニタワーが否定的に言われる最大の理由は、拡張性の低さです。
内部スペースが狭いため、将来的なパーツ交換や増設が困難になります。
具体的には、大型のグラフィックボードへの換装が物理的に難しく、GeForce RTX 4070 Ti以上のハイエンドGPUは搭載できない場合が多いです。
また、ストレージの増設余地が少なく、メモリスロットも2基のみのマザーボードが使われることが多いため、メモリ増設にも制約があります。
数年後に「もっと高性能なグラフィックボードに換装したい」「ストレージを追加したい」と思っても、ミニタワーでは対応できない可能性が高いのです。
長期的に使いたい方や、段階的にスペックアップしていきたい方には、ミニタワーは不向きといえます。
排熱性能の不足|高性能パーツには不向き
ミニタワーのもう一つの問題点は、排熱性能の不足です。
内部スペースが狭いため、エアフローが制限され、高性能パーツを搭載すると熱がこもりやすくなります。
特に、ハイエンドのグラフィックボードやCPUを搭載した場合、ケース内温度が上昇しやすく、パフォーマンスの低下や騒音の増加につながります。
最悪の場合、高温状態が続くことでパーツの寿命が短くなるリスクもあります。
ハイスペックなゲーミングPCを目指す方や、長時間の高負荷作業を行う方には、冷却性能に余裕のあるミドルタワー以上が推奨されます。
ミニタワーでも問題ないケース
ただし、すべての人にとってミニタワーが不適切というわけではありません。
用途が限定的で、拡張を考えないのであれば、ミニタワーでも十分実用的です。
- 軽いゲーム(Valorant、Apex等のeスポーツタイトル)のみプレイする
- 省スペースを最優先したい
- 数年後に買い替える前提で考えている
- 予算を抑えたい、拡張の予定がない
用途が明確で、将来のアップグレードを考えていないのであれば、ミニタワーを選んでも問題ありません。
初心者にはミドルタワーをおすすめする理由
ここまで各タワーサイズの特徴を見てきましたが、初心者に最もおすすめするのはミドルタワーです。
なぜミドルタワーが初心者に最適なのか、その理由を3つの観点から解説します。
性能と価格のバランスが最適
ミドルタワーは、ミニタワーとフルタワーの中間に位置し、性能と価格のバランスが最も優れています。
性能面では、ミドルレンジからハイエンドのグラフィックボードまで搭載可能で、幅広いゲームタイトルに対応できます。
価格面では、フルタワーよりも安く、ミニタワーとの価格差もそこまで大きくありません。
将来性も考えると、最もコストパフォーマンスが高い選択といえます。
商品ラインナップが豊富で選びやすい
BTOメーカーでは、ミドルタワーが最も選択肢が豊富です。
各社の主力ラインナップがミドルタワーに集中しており、予算や用途に合わせて最適なモデルを見つけやすいのが大きなメリットです。
最も需要が高いサイズであるため、各メーカーが力を入れており、人気モデルはレビューも豊富です。
初心者にとって、他のユーザーの評価を参考にしながら選べるのは大きな安心材料となります。
将来の拡張にも対応できる
ミドルタワーはATXマザーボードに対応しており、拡張性が高いのが特徴です。
パーツの交換や増設の余地が大きく、数年後にグラフィックボードを最新モデルに換装したり、メモリやストレージを追加したりすることも容易です。
初心者の方は、最初は控えめなスペックで購入し、後から必要に応じてパーツをアップグレードしていくという使い方ができます。
この段階的なスペックアップが可能な点が、ミドルタワーの大きな強みです。
初めてのゲーミングPCで、長期的に使いたいと考えているなら、将来性のあるミドルタワーが最適な選択です。
まとめ
ゲーミングPCのサイズ選びでは、まず設置スペースを確認し、次にプレイしたいゲームや将来の拡張性を考慮することが重要です。
迷ったら、バランスの良いミドルタワーを選ぶのが失敗しにくい選択と言えます。
自分の環境や用途に合ったサイズを選んで、快適なゲーミングライフを楽しんでください。